2007年10月の雑記

2007年10月14日(日):テイルズなりダン2

GBA用ソフト「テイルズオブザワールド なりきりダンジョン2」をクリアしたのでその感想など。他のRPGで言う所の職業やクラスにあたる服を着替えることで戦士や魔法使いなどになりきり、その力を使ってミッションをクリアしていくスタイルのRPGです。テイルズシリーズの外伝にあたり、シリーズ初期3作(ファンタジア・デスティニー・エターニア)のメインキャラ20人以上がゲストとして総登場するのが最大の特徴です。戦闘はGBAながらも、PS版ファンタジアに近いものをエターニア風のグラフィックで実現しています。値段が安い新品があったので、試しに買ってみました。ちなみに、ファンタジア・デスティニー・エターニアはそれぞれプレイ済みです。

戦闘の出来がGBAとは思えないほどハイレベルでした。SFC作品の移植も完全とはいかないGBAなのに、最大で味方3人vs敵4体のアクションバトルが、PS版のテイルズに迫るようなスピード感と操作感で実現されているのには驚きました。もちろん歴代キャラを使うことができ、メインキャラが全員出るというだけでも凄いのに、戦闘中の必殺技ボイスもそこそこ再現され、ファンタジアとデスティニーのキャラは3頭身に描き起こされる気合の入りようです。3頭身になったキャラは構えや動作などがかなり原作の2頭身に似せてあり、全然違和感がありませんでした。

キャラにも重点を置いているテイルズシリーズだけあって、登場する歴代キャラの活かし方がうまいです。違うタイトルのキャラが出ているので、違うタイトル同士の会話が結構入っていますし、戦闘でも夢のパーティが組めます。少しだけ登場するサブキャラも人気どころをしっかり押さえています。キャラ以外にも、一部歴代作品の音楽がGBAの音源としてはかなり高いクオリティで収録されているのをはじめ、ダンジョンマップを一目見ただけでテイルズシリーズだと分かるグラフィックなど、押さえるべきポイントはしっかり押さえています。

なりきりシステムは、なりきり図鑑に入手した服を登録していくのはそこそこ楽しいです。サブキャラを含む歴代キャラになりきれる服が豊富に用意されているのも上手いです。色違いというか属性違いの汎用服が非常に多く、そのあたりが作業となってしまうのが残念なところではありましたが。その汎用服は数だけは多いくせに使える技の種類が少なく、動きの性能もあまり高くないので、すぐに使わなくなってしまうのは問題です。また、服それぞれについているスキルも図鑑に記載してくれればもっと遊びやすかった気もします。一番惜しいのが、服のレベルがキャラのレベルになってしまうシステムのせいで、あまり気軽に着替えられないところです。終盤ともなるとある程度鍛えた服じゃないととても敵に歯が立たないわけで、たくさん入手した歴代キャラの服が使わず終いになってしまうのが勿体無いです。

ストーリー面は貧弱といわざるを得ません。自動生成気味のミッションの合間に短い本編をプレイするような形式で、話自体もテイルズシリーズとしては非常に薄いです。ミッションは似たようなものばかりというか自動生成っぽいですし、容量の関係か同じダンジョンを何度も使いまわすことになるので飽きがきてしまいます。中盤以降はゲームバランスもぬるくなっていくので、作業をしている感じがどんどん強くなっていってしまいます。せめてミッションクリア履歴でも残れば印象が違ったとは思うのですが。

最初は、ファンアイテム的なものだろうと思っていたのですが、思いのほか遊べるゲームに仕上がっており、いい意味で裏切られました。ダンジョンが少ない、アイテム図鑑がないなど、どうしても容量不足を感じてしまう点もありますが、キャラものとしてもゲームとしてもなかなかの出来です。この勢いで3もプレイしようかと思いきや、3の登場作品の一つのデスティニー2は未プレイでしたとさ…。

みどりすたいる雑記>2007年10月
最終更新:2007年10月14日 制作:ちょこた