2008年3月の雑記

2008年3月29日(土):アルファディア

EZアプリ「アルファディア」をクリアしたのでその感想など。広大なフィールドや、リングを装備する事で使える魔法が変わる育成システム、素早さが大きく影響するサイドビューの戦闘などが特徴的なRPGです。公式サイトの紹介でそこそこしっかりしていそうだったのと、評判もそんなに悪くなさそうだったので落としてみました。

昔ながらの極めてオーソドックスなRPGで、必要な要素は大体揃っています。クリアに約20時間かかるボリュームは、600KB級の従量課金の1本道RPGとしてはかなりのものでしょうし、2Dの広大なフィールドは昔のRPG好きにはたまらないものがあるでしょう。マップのグラフィックはなかなか綺麗なドットで表現されていますし、容量の割に大きな顔グラフィックもついています。オプションでメッセージ速度切り替えができ、しかも瞬間表示が選択できたり、戦闘中でもオプション画面やヘルプが開けるなど、細かい部分への配慮も見られました。

ストーリー上のイベントやサブイベントなどが「クエスト」という単位で管理され、メニューから閲覧できるのですが、これがあらすじ機能や進行中サブイベントリストとして使えてなかなか便利です。並び順が工夫されていて、クリアしていないサブイベントがあれば分かるような仕組みは親切です。しかもサブイベントが期間限定ではないので遊びやすく、サブイベントを求めて広大な世界を回る楽しみもありました。

システム的な最大の特徴は、キャラごとに固有の属性を持ち、さらにリングを装備することで、もう一つだけ好きなサブ属性をセットできるカスタマイズです。属性によって使える魔法や強化されるパラメータが異なり、ものによっては攻撃回数が増えるようなものもあるので、固有属性とサブ属性の組み合わせでキャラクターの強さをどう引き出すかを考えるのが楽しいです。サブ属性は一定のレベルまでしか鍛えられないのでキャラの個性が潰れることはありませんし、いくらサブ属性を鍛えても装備したリングのサブ属性しか効果を発揮しないので、完全な最強パターンが存在しないというのが良いです。さらに、複数の属性を一定レベルまで上げると修得できる特殊な魔法だけはリングを外しても使えるというシステムがあり、複数のサブ属性を鍛えるのも重要になっているのが面白いところです。

戦闘は素早さによって行動回数が変わり、行動の種類ごとに詠唱時間や行動後の硬直時間もあるシステムが採用されています。ちょっと間違えればゲームバランスの崩壊や、単なる運ゲーになる危険性があるシステムですが、早いキャラの行動がちょっと多い程度に上手く調整されています。簡易行動順表示もついていて、全く先が読めないということもありませんでした。テンポもまずまず良好です。

ただ、いくら戦闘システムのバランスが取れていても、ちょっと難易度が低すぎて面白くありません。特に序盤のザコ戦と中盤以降のボス戦がぬるすぎて、単なる作業と言えるレベルでした。中盤で一気にザコ敵が強くなる時期があり、それ以降のザコ戦もそこそこの歯応えですが、それも妙に強い技を時々撃ち込んでくるのが重いぐらいです。ボス戦は、補助魔法が強すぎるのがバランス崩壊を招いていました。一方で、最強装備を守るボスは補助魔法前提のなかなかいい歯応えでしたが、最強の隠しボスはありえないほど強く卑怯です。育成にただ時間がかかる上に、運の要素も絡んできそうなので倒す気は失せましたが。それと、行動決定前に詠唱時間や硬直時間が全く予測できないのが惜しいところです。順番表示についても、各キャラ1つずつではなく、FF10のようにキャラに関係なく数手先まで表示するシステムだとなお良かったです。

育成も発想は面白いのですが、時間がかかりすぎます。戦闘後に手に入る経験値とは別のSPというポイントを使って育成するのですが、そのSPの入手量が序盤から終盤までほぼ変わらず、少なすぎて育成に時間がかかりすぎてしまうのが難点です。レベルよりも属性レベルが重要なのに、それを効率よく上げる手段が存在しないのは痛いです。属性ごとのバランスも悪く、明らかに使いやすい属性と、明らかに弱い属性の差がはっきりしています。複数属性を鍛えて覚える特殊魔法にしても、育成にかかる時間の割にヒントが少なすぎて修得が難しすぎます。

ボリュームがあるのは確かなのですが、水増しされている部分が多いようにも思えました。広大なフィールドには何の意味も無いエリアが多数存在しますし、ダンジョンや町も含めて無駄に広いだけという印象が強いです。せめて脱出魔法や町へのワープ魔法をイベントで修得するぐらいのことはしてほしいところでした。ダンジョンは無駄に長い分かれ道の後の廊下や、無意味な回り道・スイッチ・カギ・穴・見えない落とし穴・ワープといった、時間ばかりかかって面白くないギミックが多く、イライラさせられました。せっかく宝箱に辿り着いても、中身は市販のやや高級な回復薬がほとんどで、時々地味なパラメータアップが混ざっている程度なので、探索した後の達成感も少ないです。とは言え、育成に重要なリングを強化する非売品の消費アイテムや、サブイベント攻略に必要なアイテムもあり、探索しないわけにもいかないのが辛いところでした。

ストーリー展開はどこかで見たようなものの繋ぎ合わせ、よく言えば王道なのですが、時々テイルズシリーズでも言わないようなカッコつけたセリフが何の前触れもなく飛び出すことがあり、強烈な違和感がありました。何かの伏線になっていそうな話や、いかにも怪しい人物に何の裏もなかったりと、イマイチ期待に応えてくれない部分もありました。あのエンディングは…賛否両論あるでしょうね。

私の使っている機種(W43SA)の問題なのかもしれませんが、音がイマイチでした。特に効果音が酷く、通常攻撃は剣だろうがナックルだろうが軽い「ポン」で、魔法は唱えた際の「ピロリン」だけでエフェクトに何の効果音もないと、極めてさびしいものでした。BGMも雰囲気に合った重厚な音にしようとしているのでしょうが、メロディがどうとかいう以前にやたらうるさかったです。

武具ショップでは推奨ランクより1ランク上と思われる装備品が売っているのですが、その値段がかなり高く、結果的にものすごくお金が足りない印象を受けました。私なんかはどうせ売ったら半額になってしまうと考えると、現時点で最強のものを買いたいと思うのですが、そう思っていてもどんどん次は出てくるわ金は足りないわで、なかなか装備品が買えませんでした。これは性格の問題ですかね。いっそ2、3ランク上まで置いてあれば諦めもつくのですが。いくら装備品が高くても、DQで言う「くさりかたびら」ランクの装備で終盤近くまで問題なく戦えるので、たいした問題はないんですけどね…。

ほとんど目新しさはないものの、既存のゲームのよさげな部分を色々とおさえてあり、実にオーソドックスなRPGで遊びやすいゲームでした。もうちょっと容量と作り込みがあれば、結構いい感じの大作風RPGになったのではないでしょうか。キャラも色々なタイプが揃っていることですし、とりあえずアプリで無難に長時間遊べるRPGが欲しい人や、SFCぐらいのレトロ感あるRPGに飢えてる人にはオススメです。

以下蛇足。しっかし、あまり印象が強くないし、書くことねぇーとか思ってたのに、妙に長い文になっちゃったな…。っていうか最近ゲームの感想ばっかりですな。秋頃からサボってたツケが…。やっと最近実際のプレイ状況に追いつきました。

2008年3月24日(月):105円の闘い、終結

やっと終わりました。先日105円で購入した「みんなのソフトシリーズ ひょっこりひょうたん島 ドン・ガバチョ大活躍の巻」のエンディングまで気合で到達しました。ゲームの概要については6日の記事を見てください。

1フロアで1分~2分ぐらいかかり、それが1話あたり6つ入っているのですが、あろうことか全5話。すんなり進めないこともありますが、全部で3時間もかからずに終わったのではないでしょうか。今時このボリュームの少なさはいただけませんね。この内容で長かったらそれはそれで苦痛なんですけど。一応ストーリー分岐とかはあるみたいですが、条件が不明です。クリア後に大統領の支持率とスコアが並んで出るので、スコアかなとは思うのですが。それとも最終ステージのシナリオアイテム等なのか…。条件が示されない上に、分岐したのかどうかも分かりません。

ステージ構成も酷いもので、中盤以降は狭い場所にやたら敵がひしめいています。こちらには直接倒す手段もすれ違う手段もないので、そこらへんにある手頃な箱でも持ち込んで投げるのですが、ミスしてスタート地点に戻されると箱が足りないなんてことも。倒した敵が復活するまでの時間が短く、幅1キャラ分の通路しかないようなステージだと、完全に詰んでます。それ以外でも、ちょっと敵に囲まれたらあっさり詰んだ状態になるのは、「バーガータイム」を思い出します。また、効果音は聞こえますが、画面外から箱や銃弾が飛んでくることも多くありました。軸が合わない限り攻撃してこないので、それさえ分かれば回避は十分可能なのですが、最初は何が起こったか分かりませんでした。

ギミックも「パズルアクション」を名乗るにはイマイチです。耐久度が高く、攻撃が早い強敵「モンスター」を倒すことができるキャラを呼ぶアイテムは「ただし負けることもあるので注意」。破壊してしまうとゲームオーバーになるオブジェクトは、1回投げただけで壊れることもあれば、投げまくっても大丈夫なこともある意味不明さ。この手のゲームで重要な要素に運が絡むのはどうなんでしょう。クリア条件にしても、一個以上宝を持ち帰った状態で宝がマップから全て取り除かれる、という条件になっているため、ただクリアするだけなら、一つ持ち帰って、後は全部敵に回収させるなんて攻略法すらまかり通ってしまいます。それで点数が少ない分も、ミニゲームで補填できるようになっていますし。

そもそもゲーム本編がファミコン時代のゲームか、RPGのミニゲームみたいなものなのですが、こんなゲームにもミニゲームが入っています。内容は言わずもがなで、3種類のうち一つは単なる運試し、一つは飛んでくるものを斬るだけ、一つは振り向いて的に照準を撃つだけ。ゲーム内の位置付けは、話と話の間の得点稼ぎなので、スコアが低い場合の救済措置のようですが、少なくともゲームとして面白いものではありません。クリア後にはおまけとして自由に遊べるようにもなりますが、単なる運ゲーのハイスコアを競ってどうするんでしょう。

極めつけは、最終ステージで特定のミスをした場合、あろうことか夢オチのようになって1-1面に戻されるというとんでもない罠が仕掛けられていました。そのミスも、ちょっと気を抜いたり、ダメージを受けて入口に戻された時に「運が悪いと」発生することもあるような代物で、極めて意地悪というか何というか。こんなもの思いついても実際に入れますかね。

2003年に発売されたゲームですが、生まれてくる時代を15年ぐらい間違えたのではないかと思うようなものでした。ストーリー的にも、セリフは多少それっぽいとは言え、原作の皆で歌いながらなんとかしようというノリとはかけ離れています。見所は人形劇風のグラフィックぐらいでしょうか。もっとも、説明書無しで購入した上に、ベストエンドに到達したわけでもないと推測できるので、何か見落としている点があるのかもしれませんが。熟練次第でどうにかなる要素があったとしても、このボリュームの少なさとステージクリア条件の軽さでは練習する気にもならないでしょうけど。3時間程度しかプレイしていないと思いますが、物凄く長く感じるゲームでした。これだけつまらないと感じたゲームは、私が100本以上プレイしてきたゲームの中でもほとんどありません。救いは105円で買ったことと、3時間で終わったことぐらいでしょうか。

2008年3月19日(水):なりダン3

GBA用ソフト「テイルズオブザワールド なりきりダンジョン3」をクリアしたのでその感想など。テイルズシリーズの外伝にあたり、主人公たちが様々な職業や歴代キャラの服を着ることでその職業になりきるシステムや、桝田省治氏の手がけるシナリオ、テイルズシリーズの歴代キャラクターが多数登場するのが特徴的なSRPGです。登場キャラクターが増えたせいか、移動にシミュレーション的な要素が組み込まれており、3人×4パーティで最大12人が参加できるようになっています。安かったので前作のなりきりダンジョン2と同時に購入したのですが、デスティニー2のクリア待ち状態が続き、最近やっとプレイできました。前提条件として、ファンタジア、デスティニー、エターニア、デスティニー2、シンフォニアは全てプレイ済みです。

前作のなりダン2でも、テイルズ初期3作品のキャラが総登場しているのに驚いたのですが、それに加えてデスティニー2とシンフォニアのキャラまで総登場し、各作品の代表的な敵キャラも戦闘ボイスつきで登場するのは素直に凄いです。また歴代作品のBGM、特に戦闘BGMが数多く使われており、リーダーにしたキャラの登場作品のBGMが流れるだけにはとどまらず、キャラの出身世界によって違うBGMが再現されていたり、ボスは固有のBGMを持っていたり、果てには「エターニアの闘技場で流れるアレンジのファンタジアBGM」と思われるマニアックな選曲などもあるこだわりようです。時々発生する他作品のキャラ同士の会話は、短いながらも前作同様にキャラの個性を活かしていますし、シリーズファンへのファンサービスが満載です。

また、前作では属性ごとに分かれていて今ひとつ使い勝手のよくなかった、剣士やウィザードなどの汎用なりきり服がシンプルな体系に整理され、ある程度強力な技も習得できるようになり、使い勝手がかなり向上しました。服ごとのレベルアップシステムも廃止され、状況に応じて好きな服を選べるようになったのも手軽でいいところです。さらには、ナムコの代表的なゲームのキャラになりきる服がいくつも追加され、それもなかなか面白かったです。特に某達人とか。

戦闘システムは、なりダン2のものがそのまま使われているのですが、エターニア直後・GBA初期ならまだしも、デスティニー2やシンフォニアをプレイした後だとちょっと貧相に感じました。そして、なりダン2のキャラより頭身の高いデスティニー2のキャラや、もともと3Dだったシンフォニアのキャラは、グラフィックでも操作感覚でもやや違和感がありました。特にシンフォニアのキャラクターは、操作感覚は他が2Dのデフォルメされた動きをしている中で、3Dのゆったりした動きを再現していますし、技のラインナップが微妙で使いにくかったです。そもそもエターニア以降のキャラは通常攻撃3段などの動作の省略などアレンジをしているわけですから、もうちょっと2D寄りにしてもよかったのではないでしょうか。ゲームバランスも若干悪く、図鑑埋めの作業をしていれば大して苦労することもない難易度の割に、時々偶発的にハメ殺されるようなことが何度かありました。また、一部の強すぎる技は前作からそのままです。

シミュレーション要素は人数を出すのにはよかったのですが、何かと面倒くさいものになっていまいました。特に移動では直線ルートしか指定できず、角を曲がるのに手間がかかったり、障害物にひっかかったりすることがしばしばありました。慣れればそれを考慮した上で、角に斜めに入れるようなルートを構築できなくもないですが、せめて中継点1箇所ぐらいは指定させて欲しいです。また、育成やアイテム探しで戦闘をしたい時でも、いちいち出撃してルートを構築し、敵を殲滅したら最初からというのは勘弁してもらいたいものです。一度クリアしたら入れなくなるマップが中途半端に多いのですが、図鑑、育成、探索など様々な使い道があるだけにいただけないです。

前作と比べるとボリューム不足な感がありました。前作のミッションのようにちまちま遊びつづけられる要素はありませんし、クリア後に遊べる新要素が2つしかなく、それも小規模ですぐに終わってしまいます。1つは攻略情報にあたらないととても発見できない代物ですし。なりきり服集めをしようにも、かかる費用の割に戦闘で入手できるお金が極めて少ないですし、宝箱を開けるための特殊な鍵の入手率も低すぎます。さらにお金や鍵を集めたくても、シミュレーション要素が面倒くさくてやる気になれませんでした。

ファンサービスという意味では、ここまでやるかというほど充実していました。全作品を一通りプレイしておいてよかったです。細かい出来やパーティバランスなどはあれど、5作品のキャラ+αを自由に編成できるというだけでかなりの魅力です。フィールド・編成画面用の2頭身キャラは全員何の違和感も無くできており、それが30人以上並ぶ様は圧巻です。これでゲーム部分ももっと遊びやすい設計になっていればよかったのですが、元が3Dのゲームが混ざっていることとGBAの性能を考えるとこれで満足するべきなのでしょうか。割とよく出来たファンアイテムという感じでした。

2008年3月18日(火):サガ2

GB用ソフト「Sa・Ga2 秘宝伝説」をクリアしたのでその感想など。サガシリーズの第2作目で、人間・エスパー・モンスター・メカというそれぞれ成長方法の異なる4つの種族から自由にパーティを組み、天界と天の柱で結ばれた数多くの世界で77個の秘宝を集めるというRPGです。GBの名作として必ずと言っていいほど名前の挙がるタイトルで、説明書付きの安いものをたまたま見つけたので購入してみました。ちなみにパーティは各種族を一人ずつ入れてプレイしました。

前作「魔界塔士Sa・Ga」に続き、実験的で斬新な要素が多数導入されている意欲作です。種族のシステムは、人間とエスパーは戦闘中の行動に対応した能力が成長、エスパーはパラメータの伸びが悪い代わりに特殊能力を修得し、モンスターは倒したモンスターの肉を食べて変身し、メカは純粋に装備だけで能力が決まると、かなり個性的です。それでいて、どの種族も活躍時期の違いこそあれ戦力になり、長所と弱点のはっきりしたなかなかのバランスがとれています。そのほかにも、70個を超える膨大な数の秘宝を集め、それらが戦闘などにも利用できたり、多数ある世界が全て個性的なものになっているなど、1990年当時に出ていた他のRPGとは一味違う独特の設定が魅力です。独特の設定があっても、会話内容の重要な部分を自動的にメモしてくれる機能があり、必要なときにチェックできるのは当時としてはかなり便利な機能でしょう。

戦闘の難易度が割と歯ごたえのある厳しさになっており、装備や育成で試行錯誤のし甲斐があるものとなっているのが面白いところです。その一方で、強敵が多いと思ったらあっさり逃げることができたり、どこでもセーブできたりと、フォローもしっかりされています。武器などには使用回数制限がありますが、次から次へと新しいアイテムが出てくるので、そこそこの物は出し惜しみせずに使えるのが嬉しいところです。このプレイヤーが自分のプレイスタイルに応じた選択をして、ゲームを攻略していくという感触がたまりません。

歯ごたえがあるのはいいのですが、昔のゲームだけにちょっと厳しすぎる部分もありました。エンカウント率が高く、終盤になると強敵が同時に多数出てくるため、移動するだけでも難儀になってきます。最終ダンジョンに至っては敵から逃げられないみたいなので、かなり苦しい展開でした。終盤の中ボスでは、最初は絶対に負ける戦闘なのではないかと思ったぐらい強いのもいました。中盤以降の敵の強化スピードに比べて、人間やエスパーのパラメータの伸びが悪すぎるのも厳しいです。回復手段がやや乏しい上に、アイテム所持数制限が少なく、非売品アイテムや予備装備を持っていると、必要な数の回復系アイテムさえ確保できなくなるのが辛いです。

発売当時は物凄く斬新なゲームだったのだと思いますが、今プレイしても当時のプレイヤーが感じたと思われる新鮮さは感じられず、リアルタイムでプレイしなかったのが残念です。それでも挑戦的な作りがされていながらも破綻しておらず、他のRPGとはまた違った気分で楽しめました。スクウェアのGBソフトだけあってBGMも良いです。プレイ環境があるRPG好きなら、プレイしてみる価値はあるでしょう。ただ、独特のシステムが多く採用されている上、ゲーム中では説明がほとんどない時代のものなので、説明書をしっかり読み込むか、攻略情報にあたるかしないとシステムを把握することすらままならないでしょうけど。

2008年3月17日(月):テイルズオブデスティニー2

PS2用ソフト「テイルズオブデスティニー2」をクリアしたのでその感想など。テイルズシリーズの第4作目となるRPGで、「テイルズオブデスティニー」の続編にあたり、前作の18年後、前作の主人公とヒロインの息子が主人公となっています。シリーズおなじみのアクションバトルをはじめとするシステム面が大幅に強化され、スタミナのようなSP、技の性能をカスタマイズするエンチャント、アイテムを合成するリファインなど、多数のシステムが追加されています。購入の動機は、なりきりダンジョン3を買ったところ、このデスティニー2のキャラが登場するということで、その前にプレイしておこうというだけでした。前作のデスティニーはPS1でプレイ済みで、難易度は終始ノーマルでプレイしました。

何よりアクションバトルの自由度が高くなっており、シリーズ作品でよくある単調さや理不尽さを感じることが少なく思えました。対魔法防御や前後ステップ等の新アクションに加え、新要素の追加特技や秘奥義を絡めた連携パターンがかなり増えた上に、2Dゲームならではのレスポンスの良さも相まってかなり好き放題の動きが可能となっています。さらに命中率や回避率に影響し、攻撃すると減少し、防御や術を使うと回復するSPの存在がいいバランスを生んでいます。SPを高めに保った上で、術などできちんと敵のガードを崩していけば、シリーズ他作品のようによく分からないガードでコンボが途切れるということも少ないですし、防御や術の存在意義も増しています。また、仲間の思考がかなり強力で、特別な意識をせずとも敵のガードを崩した後の激しい連続攻撃や、プレイヤーの術の援護などをしてくれるのがありがたいです。これが無ければかなり遊びづらい戦闘になっていたかもしれません。敵のHPにしても、長い連続技を入れることができて、しかも戦闘が長引き過ぎない適度なバランスでした。

PS1のRPGの作り方はそのままに、PS2の性能を豪華なグラフィックではなく、遊びやすさや今までの要素の強化に使っているのが珍しいです。ディスクアクセスをほとんど感じさせない極めて高速なロードに、キャラクター性を高めるイベントボイスの大幅な増加、戦闘時の敵の魔法詠唱を自動的に映すカメラワークなど、PS1のエターニアで実現するのは厳しかったと思われる部分が改善されています。フィールドなどの見た目はPS1をちょっと豪華にした程度ですが、スペックのこういう使い方はむしろ歓迎です。

シナリオ部分はシリーズの中でも随一のクサさで、それを豊富なボイスでやるものだから、人前でプレイするのは恥ずかしいほどでした。それさえ克服できれば、あまりにクサいセリフが次から次へと飛び出すのが楽しくもなってくるのですが、真面目に感情移入しようとすると辛いでしょうね。ストーリーが繋がっている続編ものの宿命なのか、前作のキャラや設定の扱いが悪く、前作のファンには厳しいものがあります。ゲーム的に仕方ないとしても、「ソーディアン」無しで簡単に術が使えてしまっていいんでしょうか。また、シリーズとしては珍しいほど一本道のストーリーで、以前に訪れた場所に戻ったりできないことが多く、料理に使う食材をはじめとするアイテム類が全然補充できない時期が多くて苦しいですし、コレクション要素が多いこのゲームには合っていないように思えました。

細かい気になる点もあちこちで見受けられました。アウトフィールドはカメラ操作がやりづらく、しかも地図では分からない段差が数多くあり、ダンジョン以上に迷わされました。空を飛ぶ乗物ではさらに見づらいです。アイテム合成のリファインは、中盤にちょっと欲しい装備を作るぐらいはできましたが、あまりにも制限が多く複雑なのでやる気が起きませんでした。リファインを使わなくてもそこそこ強力なユニークアイテム的なものが多数ありますし、そもそも難しくて複雑なシステムが多い中で無理に導入しなくてもよかったのではないでしょうか。ベタ褒めした戦闘についても、戦士キャラ1人で敵のガードを崩す手段が何か一つぐらいは欲しかったです。

戦闘の面白さと、その周辺の快適さが今までプレイしたテイルズシリーズの中では最高でした。作戦がピタリとはまればボコボコにでき、合わなければ何度もパーティの崩壊寸前または全滅に追い込まれるボス戦はなかなか熱いです。やけに複雑で細かい要素の多いシステムはクリアしても把握できないほどですし、クサすぎる上に自由度の低いシナリオはイマイチでしたが。テイルズシリーズ経験者で、特にアクションバトルが好きな人にはたまらない作品だと思いますが、それ以外の人には覚えることが多すぎてちょっとキツイかもしれません。不満点も多いですが、なかなか楽しめました。ついでにテイルズの戦闘が少し上手くなった気がします。

2008年3月9日(日):キミの惑星

EZアプリ「キミの惑星」をクリアしたのでその感想など。フィールドやダンジョンなどのマップが3Dで作られた小さ目の球体で表現されている世界と、レーダーを使って全80個の「星のかけら」を集めて砕かれた一つの星を復活させるという展開が特徴的なRPGです。EZアプリのRPGとしてはそこそこ知名度が高いようなのでダウンロードしてみました。

小さな球体を舞台とするRPGというのは今までに見たことがなく、そういう意味では新鮮でした。イメージとしては、塊魂の王子星がデコボコになった感じです。ダンジョンも同様に丸く、全く迷路にはなっていませんが、そもそも不慣れな球体での移動は迷いやすいので、これぐらいが丁度いい構成です。迷いやすいことは制作側も分かっているようで、ちゃんと遠くからフィールドを眺める機能もついていて遊びやすくなっています。でも球体だから裏側が見えないあたり、いい味出してます。

戦闘システムは極めてスタンダードなターン制なのですが、そのゲームバランスがなかなか優れています。ザコ敵は多少強めながら、補助魔法や防御を適度に織り交ぜるとそれなりに楽に倒せる、丁度いい強さです。ボスはかなりの強敵で、手持ちのアイテムや補助魔法を駆使しないと確実に苦戦を強いられます。効果が直接的な攻撃系・回復系能力の消費MPが高めに設定されており、単なるゴリ押しでは上手くいきにくいのが面白いところです。特殊なシステムが無いとはいえ、いい緊張感で楽しめました。

こういうゲームバランスが楽しいものの、一部の補助系能力に強すぎるものがあるのが気になりました。さすがにそれは自主規制したものの、有効な能力が増えてプレイヤー側も分かってくる終盤は、補助魔法を使わなければボスが手ごわい反面、補助魔法を使いこなしすぎると作業になってしまうのが痛いところです。もう少しだけ耐性なり制限があったらよかったかもしれません。逆に、敵が使う状態変化への対抗手段や回復手段が乏しく、あっさりと全員の主要な行動が封じられるのが面倒でした。戦闘システムには何の捻りもないため、戦闘における目新しさが皆無というのも残念と言えば残念です。

画面に常に表示されるレーダーを使った探索も、ボスを倒さないと「星のかけら」が反応しないため、結局同じマップを2回探索しなくてはならないのは面倒でした。ただでさえ迷いやすい球体マップを、敵が出る中を手探りで探索するわけですし、ボスも一応「星のかけら」を持っているので、一度回ったら十分だったのではないでしょうか。それに加えて終盤はお金の貯まりが遅く、ボス戦前に装備を整えたり、隠し要素に挑むのにもだいぶ時間が取られてしまいました。さらに状態・MPの回復アイテムも高いですし、売っているMP回復薬がかなり弱いので、妙にケチケチした戦いを強いられました。

マップの見た目は奇抜ですが、それ以外の部分は極めてスタンダードなRPGで、安定して楽しめるゲームでした。ボリュームは隠しダンジョンを含めて10時間未満と少なめで、ストーリーも戦闘もシンプルと言うかスタンダードですから、ちょっと刺激が足りないかもしれませんが。アプリで遊びやすいRPGを探しているなら丁度いいソフトだと思います。それにしても、カプコンっぽくないゲームですねこれは。

2008年3月7日(金):悪魔城ドラキュラ ギャラリーオブラビリンス

DS用ソフト「悪魔城ドラキュラ ギャラリーオブラビリンス」をクリアしたのでその感想など。コナミの定番シリーズ「悪魔城ドラキュラ」のDS版第2作目で、武器を得意とするジョナサンと、魔法を得意とするシャーロットの2人のキャラクターを操作して、広大な悪魔城や絵の中の世界を突破していく2Dアクションゲームです。アイテム収集や地図達成率などの探索要素や、レベルアップによる成長、装備とサブウェポンの変更といったRPG的な要素も多く盛り込まれています。ドラキュラシリーズは今までにプレイしたことはなかったのですが、シリーズを通して安定した人気があり、一度シリーズのどれかをプレイしようと思っていたところ、多少安くなっているのを発見したので購入してみました。

シリーズ初挑戦ということで、どんなゲームなのかもよく知らなかったわけですが、昔ながらの2Dアクションゲームを正統進化させたゲームだという印象です。雰囲気のある2Dと動きのバリエーションの多い3Dが上手く使い分けられており、特に2Dキャラのアニメーションパターンの豊富さが凄いです。音楽はメロディのしっかりしたカッコいい曲が多く揃っており、いい意味での昔っぽさを演出します。アクションのバリエーションにしても、かなり種類が豊富な武器・サブウェポン・魔法に加え、例え色違いであってもそれぞれの敵が個性的な動きをして楽しませてくれます。さらに2人のキャラを使ったアクションは、協力して厚みのある攻撃をしたり、2人を同時に利用した仕掛けがあったりして楽しめるもので、違和感はありませんでした。

難易度はシリーズ初挑戦の私にとっては、決して難しすぎない、でも手を抜くとあっさり死ねるぐらいの適度なバランスでした。敵はそれぞれ違った攻撃をしてきますが、そのバリエーションの割に理不尽なものはほとんどなく、でも強い、そんなバランスが実現されています。さらには敵の動きを読みきって進むもよし、レベルを上げて回復アイテムでごり押しするもよしと、遊び方も幅広いです。これでは物足りないという上級者には、高難易度ダンジョンや難易度を大幅に高める隠し要素なども用意されています。

DSならではの2画面の使い方は非常に便利なものになっています。下画面がゲーム画面で、上画面の表示はマップか敵味方データのどちらかを選べるのですが、探索要素の強いこのゲームではマップ表示がものすごく便利で、一度慣れたら手放せないほどです。アイテム集めをしている時は敵情報の表示も便利です。そのときに表示される味方情報はそれほど見なかったので、高さを多少制限したマップ+敵情報というスタイルが欲しかったです。画面サイズの関係で無理でしょうかね。

一方、内容が盛りだくさん過ぎることで生じる問題もありました。とにかくアイテムの種類が多いので、使いたいアイテムを探すのが非常に面倒くさいです。特に頻繁に変更することになるサブウェポンや魔法の変更をするにはメニューを開く必要があり、それだけでも面倒なのに、さらにズラッと並んだ中から選ぶのは大変でした。収集要素のボリュームを増やすためだけに作られたような、ほとんど意味のないアイテムが多いのも何だかなぁという感じです。入手数が少ないために気軽には使えない食べ物や、まず使うことのない防具などがわんさかあり、むしろ邪魔に思うこともありました。集める分には楽しいのですが。敵の落とすレアアイテムを収集しようと思うと、無駄に時間がかかりすぎるのも難点です。

昔の雰囲気を漂わせながらもしっかり調整されており、決して古臭さを感じさせない出来の良いゲームでした。アクションというよりはむしろアクションRPGと言った方がいいかもしれません。ボリュームのある収集要素に加えて、クリア後の要素やオンラインなども入っていて、かなり長く遊ぶこともできそうです。結構楽しめたので、シリーズの他作品にもちょっと興味が出てきました。シリーズ初心者が入るのにオススメです、多分。

2008年3月6日(木):105円の闘い

中古屋のGBAコーナーを見ていたら、なんと105円というソフトがありました。DS効果でなかなか値段の下がらないGBAにおいては結構珍しいです。そのソフトの名は…「みんなのソフトシリーズ ひょっこりひょうたん島 ドン・ガバチョ大活躍の巻」。一体なんでしょう、「みんなのソフトシリーズ」ってのは。その圧倒的な値段と怪しさに、突撃するしかありませんでした。ひょうたん島自体は随分昔に観た事がありますが…。とりあえず公式サイト。プレイヤー層の関係か、出荷数の関係か、ネットで情報はほとんど得られません。

とりあえず電源ON。カートリッジにもJASRACマークはついていますが、タイトル画面で流れる主題歌はピコピコなインストバージョン。GBAだから仕方ないのか、この程度なのか。ステージ前の会話パートはなかなか雰囲気が出てます。十字キーで移動させた時も、原作の人形劇と同じようなぴょんぴょんという動きが再現されてるのはちょっと面白い。肝心のゲームはアクションパズル…かな。2DRPGっぽいマップの中にいくつか置かれている宝を持ち上げ、それを盗賊から守って入口まで全部持ち帰るというのが基本ルールです。箱などを持ち上げて道を開いたり盗賊にぶつけたりもできます。アイテムとかの要素もありますが、これ以上説明のしようも無いです。なんかファミコン時代のゲームみたい。大体ゲーム内容がひょうたん島とあんまり関係ないし。

すぐ飽きました。これも一応クリアするべきなんだろうか…。

2008年3月1日(土):テクニクビートのサントラ

ついに来ました。ゲーム発売から約5年、テクニクビートのサントラがようやく4月に発売されるそうです。昨日あたりから公式サイトやsweeprecord等で予約を受け付けています。すでに発売されている前作テクニクティクスのサントラに収録された曲は入っていないようです。テクニクビートは音ゲーの中でも特に好きなタイトルの一つですし、応援の意味も込めてテクニクティクスのサントラとセットで予約しちゃいました。自分で演奏するタイプのゲームだから、完璧な原曲を聴いたことが(多分)ないんですよね。まだ発売までは時間がありますが楽しみです。ゲーム自体が極めてマイナーで、しかも入手が困難というのが残念なところです。面白いのに。

ところで、テクニクキュートってどうなったんでしょう?

みどりすたいる雑記>2008年3月
最終更新:2008年3月29日 制作:ちょこた