神創世界グリンシアの感想 – スタンダードすぎるアプリRPG

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3月4日まで500円セールが行われているということで、ケムコの3DS用RPG「神創世界グリンシア」の感想など。オリジナルの開発はマジテック。スーパーファミコン時代を思わせる2Dグラフィックやサウンドが特徴的。元々はガラケー用アプリだったものを海外の会社が3DSに移植し、それを日本に持ってきたという不思議な経緯を辿ってきたらしいゲームです。普段はスマホで展開されているケムコゲーが3DSにきたということで迷わず購入しました。

ストーリーはトレジャーハンターの主人公一家が遺跡で女神と出会い、秘宝をめぐる冒険に出るというもの。展開としては携帯アプリRPGの王道ともいえる、世界各地の重要アイテムを集めながら仲間と出会い、敵勢力と戦っていくという流れが続きます。ごくごく普通のストーリーで安定感はあるものの、新鮮な驚きはあまりありません。

主人公以外のパーティーは自由に編成できるので、お気に入りのキャラで進めていくことができます。組んでいるパーティーによってイベントの会話が変化するという楽しみもあり。さすがに台詞は少なくなりますが。キャラの個性はきっちりつけられていますし、最近ではあまり見なくなった隠しキャラなんてのもいます。このあたりも昔懐かしい雰囲気でした。能力的に器用貧乏な主人公も味がある…かも。

2Dドットのグラフィックは期待通りのちまちました雰囲気です。さらに3Dの立体視が軽く使われていて、キャラ絵やウィンドウなどがほんの少し手前に表示されるのがいい味を出していました。操作性やメニューの使い勝手も意外と悪くありません。BGMも狙いすぎてはいるものの割とそれっぽい出来です。通常戦闘のピコピコはやりすぎかな。どうせなら効果音はもうちょっとそれっぽく仕上げて欲しかったですね。剣で斬ったら「ぶにゃ」って…。

戦闘システムはサイドビューのごく普通のターン制バトルです。複雑で面倒なシステムなどありません。あるのは秘宝を装備してゲージをためると大技が使えるぐらいのものです。成長システムもレベルを上げるとスキルを覚えていくごく普通のタイプです。強くなるとオプションで一部のザコ敵を一瞬で倒せるようになるのは現代的ですね。

短すぎず長すぎない程良いボリュームに、ヌルすぎない程度で丁度いいゲームバランス。王道一直線のストーリー。そしてスタンダードで遊びやすいシステム。アプリRPGによくある図鑑やクリア後の強敵なんかも完備されています。良くも悪くも本当に特徴の無い普通のアプリRPGで、サクっと遊ぶには丁度いいです。ちょっと物足りなさも残りますが印象はあまり残りませんでした。アプリとして出た当時は完成度の高いものだったのかもしれませんね。これが1080円というのはちょっと高いように感じましたが、セール価格の500円なら妥当だと思います。

ちなみに確認したわけではないのですが移植の際にBGMが差し替えられたらしいので、オリジナルに愛着のある方がいればご注意ください。