シンフォニーオブオリジンの感想 – スマホオリジナルの実験作

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ケムコのAndroid用RPG「シンフォニーオブオリジン(公式サイト)」の感想など。ガラケーアプリを多く移植してきたケムコが初めてリリースしたスマホオリジナルのタイトルです。まだRPGがほとんど無かったころにAndroidに移植されてヒットした「シンフォニーオブエタニティ」の世界観を引き継いでおり、ロボットのような「ゴーレム」や様々な種族が登場します。開発はワールドワイドソフトウェア。以前に半額セールをやっていた時に購入しました。

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戦闘はサイドビューのアクティブターンバトルを採用。MPが存在せず、代わりに消費するのは次のターンが回ってくるまでの時間のみというシンプルな構成です。戦闘中なら全体攻撃だろうと回復だろうと使い放題というとても豪快なバランスとなっております。スマホ専用RPGということでシンプルにする試みだったのかもしれません。ちなみにキャラの横にあるゲージを溜めれば強力な必殺技も使用できます。

難易度は普段はハードでもちょっとヌルいぐらいですが、ただオートで通常攻撃を連発するだけでは勝てません。ボス戦になると防御や補助魔法を駆使しないとあっという間に壊滅するような程良いスリルも味わえます。回復や全体状態異常が強すぎるのと、回復役が長期離脱する安易なバランス調整は微妙でした。なお、難易度ノーマルだとかなりヌルいという話なので、RPGに慣れたプレイヤーなら迷わずハードで問題ないでしょう。クリア後要素については分かりませんが。

SNSのアバターっぽいキャラグラフィックは好みが分かれそうですが、これがやたらヌルヌルと動きます。これはこれで独特の味がありますし、最近のスマホゲーに慣れた人なら問題ないでしょう。戦闘中は地味にボイスつき。UIもスマホに特化した作りになっていますが、ちょっと前の作品ということもあってまだまだ発展途上です。特に魔法選択などのスクロールはかなりのストレスです。

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独自の育成システムとして、レベルアップ時にもらえる「メリットポイント」を割り振ってパラメータを増強するシステムや、武具を装備した状態で敵を倒していくと特殊能力を覚えられるシステムなどがあります。探索の合間にちょっとずつカスタマイズしていくのがシンプルながらも面白いです。システムがシンプルな割にはキャラごとの役割分担がしっかりされているので編成も楽しめました。

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フィールドはオーソドックスな2Dグラフィックです。これまた戦闘のグラフィック同様にちょっとのっぺりとした感じ。ミニマップ表示もあり操作感覚はこの手のスマホゲーとしては良い方でした。親切設計が行き過ぎたのか、戦闘もなければ迷うこともないほどとっても狭い外のフィールドとか、ミニマップに表示されるから実質意味のない隠し通路なんかはどうかと思いましたが。スマホオリジナルとはいえこの辺りは昔ながらの作りでした。

UIや戦闘のグラフィックはスマホ向けに新しくなったものの、ストーリーはあまり捻りのない王道ど真ん中ですし、ゲームの内容は見た目の割にはいつも通りでした。スマホ向けとしては長すぎず短すぎずの適度なボリュームに、誰でも楽しめる難易度選択やシステムの分かりやすさなどもあり、安定して楽しめる一本ではあります。スマホに最適化された普通のRPGがやりたいという人にはオススメです。