先日記事にしたPSPの600円RPG「幻想クロニクル」をクリアしました。裏ボス的な敵を倒すまでプレイして、プレイ時間は30時間弱と結構遊べました。携帯アプリのRPGというとベタベタでヌルいイメージがありましたが、このゲームは強敵に対して装備の強化やレベル上げなどしっかりと対策をして進めるのがメインという、意外とゲームらしいゲームに仕上がっていました。ケムコがあえてこのタイトルをPSP参入第一弾に持ってきたのも、プレイして何となく分かった気がします。ちょっと突き放した大味なバランスやドット絵のグラフィック、やや古臭い音楽などスーファミ時代のRPGを思わせるものがあり、思っていたより楽しめました。
値段相当にチープなところも目立ちました。演出面のチープさはちょっと残念なレベルです。せっかくのドット絵キャラがいるのに、イベントのほとんどは冗長なメッセージと謎の効果音だけで進むので中身がイマイチ伝わってこない部分もありました。メニュー等は割と適当に作ったアプリ版を、そのままワイド画面に移植しましたという感じでやけに使いにくいです。屋内などから外に出た際にブラインド演出で画面を真っ白にし、その後真っ黒の画面でロードし、さらに真っ白な画面からブラインドで元に戻すという訳の分からない演出により目がやたらと疲れます。これ点滅も同然です。スクロールもガタガタ。ゲーム内課金システムが入っているのですが、それを簡単に実現するためなのか、セーブデータを他の本体で使えないというのも不便です。PSP→Vitaと移動させてみたかったのに、それもできません。移植のコストを削れるところまで削った結果なのかな、と思わされます。
値段の割にはかなり楽しめたのは確かです。このゲームが気になるっていう趣味の人なら試しにプレイしてみても損はないでしょう。今後もケムコは低価格RPGをPSPなどに出してほしいです。値段的に高望みはしませんが、もうちょっとだけゲーム機向けに調整してもらえれば…。